法律をある程度学習している人なら
当たり前すぎることでも、
初学者にとっては、ピンとこないで、
「?」が頭から離れないことって
かなりあると思います。
「対抗できる」という言い回しも
その一つです。
「主張できる」とも言います。
「AさんはBさんに、甲土地の所有権を対抗できる」
というように使います。
ちなみに、この「甲土地」とか「乙建物」
という言い方も、初学者にとっては「?」ですね。
乙は、架空の呼び方で、
A土地、B建物、のようなものです。
で、「対抗できる」「主張できる」という
言い回しが、基本書に出てくるたびに、
この言論の自由が認められている日本で、
「対抗できない」「主張できない」ってことが
はたしてあるのか?
ということが気になって、
前に進めない人もいるはずです。
少なくとも私はそうでした。
そのような人は、これからは
「対抗できる」「主張できる」という言い方を
「裁判で訴えたときに勝てる」と読み替えると
納得して前に進めるかと思います。
つまり「言い分が通る」ということですね。
逆に「対抗できない」「主張できない」というのは
「言うのは自由だけど、誰も認めてくれないよ」
ということです。
当たり前のことですが、「言論の自由」と
「言論が認められるか」は別物なのです。