「制限行為能力者」の基本【総則】
【基本書以前】宅建民法(No.13)

「制限行為能力者」をイメージする

宅建初学者の方へ…基本書への橋渡し【No.13】

ある日の昼下がりのことです。

 

ある5歳の男の子が、公園で遊んでいるとき、

優しそうなお姉さんがその子に近づき、

 

「きみ、自分のお名前書ける?」

と聞いてきたので、その子は

「書ける!」と元気に答えました。

 

「じゃあ、ここにお名前書いてみて」

とボールペンを差し出された男の子は、

 

自慢げに名前を書いてお姉さんに見せました。

 

実は、そのお姉さんは、

某大手不動産会社の営業マンで、

 

男の子が名前を書いた紙は、

近隣の建売住宅を購入する契約書だったのです。

 

こんなことは、おそらく実際には起こらないでしょうが、

もし起こった場合、この契約は成立してしまいます。

 

成立はしますが、

その子の親などの保護者は、

この契約を取り消すことができます。

 

なぜなら、5歳の男の子は「未成年者」だからです。

 

18歳未満の「未成年者」や認知症のような人などは、

判断する能力がない、

もしくは判断力が不十分なことを利用され、

しなくてもいい契約をしてしまう可能性があります。

 

そういう場合を想定して、民法は、

「制限行為能力者」というカテゴリーをつくって

そのような人たちを守っています。

 

「制限行為能力者」とされる人がした契約は、

あとから取消しができる、というシステムです。

 

契約などの法律行為が制限されているので、

「制限行為能力者」といいます。

 

「制限行為能力者」には4種類あり、

 

それぞれ、制限される行為の範囲や、保護の方法が異なります。

 

最初に事例をあげた18歳未満の「未成年者」も

「制限行為能力者」の4種類のひとつです。

 

未成年者以外(18歳以上の成年)の場合は、

判断能力の度合いによって分けられます。

 

判断能力が「ない」人が、「成年被後見人」、

判断能力が「かなり不十分な」人は「被保佐人」、

判断能力が「不十分な」人は「被補助人」となります。

 

「未成年者」は年齢で決まりますが、

 

それ以外の「制限行為能力者」は、

家庭裁判所に申し出てから決めてもらいます。

 

もちろん、「被補助人」や「被保佐人」よりも

「成年被後見人」や「未成年者」の方が保護されます。

 

宅建試験では、

それぞれの「制限行為能力者」が制限されている行為の範囲と

保護の方法の違いが問題になります。

 

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no.13

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