「債権」とは、
人に要求できる権利です。
「お金を返せ」とか、
「仕事をしろ」とか
言える権利のことです。
その要求に応える義務を
「債務」といいます。
家の売買契約をした売主は
「お金を払え!」
と言える「債権」を持ち、
それと同時に、
家のカギを渡す「債務」が生まれます。
そして買主は、
「家のカギをよこせ」と言える
「債権」を持つ一方で、
家の代金を払う、という
「債務」が生まれます。
宅建試験では、
「債権」「債務」が
発生する場面と移転する場面と
消える場面が問題になります。
「債権」「債務」は、基本的に
「契約」によって生まれます。
上記の「債権」「債務」は、
家の売買契約から生まれています。
「契約」以外でも「債権」は生まれます。
たとえば、交通事故のとき、
事故の被害者は、加害者に対して、
「損害を賠償しろ!」という
「債権」を持ちます。
逆に、加害者には
損害を賠償する「債務」が
発生します。
また、債権は、
他の人に譲ることができます。
これを「債権譲渡」といいます。
「債権譲渡」をすると
「債権」は他の人の権利になります。
「債務」という義務を果たすことで、
相手の「債権」が消えます。
お金を払う「債務」であれば、
お金を払ったとき、
仕事をするという「債務」であれば、
仕事が完了したときに
債務者の「債務」と債権者の「債権」が
消えてなくなります。
まとめると、「債権」と「債務」は
契約や交通事故(不法行為)などで生まれ、
人に譲る(債権譲渡)などで、移転し、
義務(債務)を果たすと消える。
至極当たり前のことなのですが、
「債権」「債務」に関しては、
とりあえずこの流れを
イメージしておきましょう。