権利と義務
【基本書以前】宅建民法(No.1)

権利と義務

宅建初学者の方へ…基本書への橋渡し【No.1】

野球の試合でバッターは

3つストライクを取られるまで

バッターボックスに入る権利が

与えられています。

 

しかし、3つストライクを取られると

「三振」となり、

バッターボックスを去る義務を負います。

 

これが野球のルールです。

 

民法は生活のルールです。

 

私たちのふだんの生活の中で、

誰にどんな権利があり、

誰にどんな義務があるのか、

が決められています。

 

民法は、生活している中で生まれる

権利と義務のルールブックなのです。

 

たとえば、Aさんが買った家は、

 

Aさんが住むことも、

他の人に貸すことも、

あるいは売ってしまうこともできます。

 

Aさんが買った家には

Aさんの権利が生まれているからです。

 

この家に他人のBさんが勝手に住むことは

もちろん許されません。

 

もしBさんが勝手に住んでいたら、

AさんはBさんに対して

「出ていけ」という権利があります。

 

Aさんに「出ていけ」と言われると、

Bさんには出ていく義務が生まれます。

 

これくらいの「権利と義務」の話であれば、

民法初学者でも常識として理解できますが、

 

民法を学習していると、

私たち初学者の常識と違うことが

かなり多く出てきます。

 

たとえば、Bさんは、Aさんの家を

勝手に売ることができます。

(これを「他人物売買」といいます)

 

さらに、勝手に住んでいるBさんに対して

Aさんが無理矢理追い出して、

奪い返すことはできません。

(「自力救済禁止の原則」といいます)

 

また、民法の学習の中では、

 

AさんがBさんに家を売ったあとに、

Cさんにも同じ家を売ったりします。

(これが「二重売買」の問題です)

 

こんな話をはじめて聞いた人は

何だかモヤモヤするかもしれません。

 

こんな私たちの常識から離れた事例こそ

しっかりと理解しながら進めていくことが

民法を身に着けるポイントとなります。

 

 

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