野球の試合では、バッターは
3つのストライクを取られるまでは、
バッターボックスに入る「権利」が
与えられています。
しかし、ストライクを3つ取られると
「三振」となり、
バッターボックスを去る「義務」を負います。
これが野球のルールです。
民法は生活のルールです。
私たちのふだんの生活の中で、
誰にどんな「権利」があり、
誰にどんな「義務」があるのか、
が決められています。
民法は、生活している中で生まれる
権利と義務のルールブックなのです。
たとえば、Aさんが買った家は、
Aさんが住むことも、
他の人に貸すことも、
あるいは売ってしまうこともできます。
Aさんが買った家には
Aさんの権利が生まれているからです。
この家に他人のBさんが勝手に住むことは
もちろん許されません。
もしBさんが勝手に住んでいたら、
AさんはBさんに対して
「出ていけ」という権利があります。
Aさんに「出ていけ」と言われると、
Bさんには出ていく義務が生まれます。
これくらいの「権利と義務」の話であれば、
民法初学者でも常識として理解できますが、
民法を学習していると、
私たち初学者の常識と違うことが
かなり多く出てきます。
民法問題の事例では、
BさんがAさんの家を勝手に売ったりします。
(これを「他人物売買」といいます)
BさんがAさんの家に勝手に住んでいても
AさんはBさんを無理矢理追い出して、
自分の家を奪い返すことは許されていません。
(「自力救済禁止の原則」といいます)
他にも、民法問題の事例では、
AさんがBさんに家を売ったあとに、
Cさんにも同じ家を売ったりします。
(これが「二重売買」の問題です)
こんな話をはじめて聞いた人は
何だかモヤモヤするかもしれません。
だから、こんな私たちの常識から離れた事例こそ
しっかりと理解しながら進めていく必要がありあます。