新しいアパート、マンションが乱立する中で、当然、古くなっていくアパート、マンションも増えていきます。老朽化した賃貸住宅には入居者が集まりにくくなり、なんとか空室を埋めるために管理会社が「家賃の値下げ」を提案してきます。
家賃を下げると収入も減ってしまいますが、そのまま空き室期間が続くよりもマシだと考え、ほとんどの大家さんが値下げに同意するようです。
実際に空き室対策で家賃を下げたことのある大家さんはおわかりだと思いますが、家賃を下げると入居者の質も下がってしまいます。大変失礼な言い方ですが、一般的な話として、10万円の物件と5万円の物件では入居者のモラルに差があります。
家賃を下げたために、今までなかったトラブル、例えば、集合ポストのまわりにチラシなどが散乱したり、騒音のクレームが相次いだり、ひどいケースでは、家賃の滞納者が続出することもあります。
その結果、共有部に粗大ゴミが放置されるなど物件がスラム化が始まり、ますます入居者が集まりにくくなってしまい空き室が増える、いわゆる「負のスパイラル」に陥ってしますのです。
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