通常損耗や経年劣化でも「敷金」から「修繕費」や「クリーニング代」を差し引くことはできます。そのためには「契約書」の記載内容を工夫することが大切です。「敷金」から何を差し引けるかは「契約書」で決まります。
そしてその「契約書」の内容を、契約前にしっかり説明することも忘れてはいけません。「敷金トラブル」は退去時に表面化しますが、実はこの契約のときに種がまかれているのです。「敷金トラブル」は「出口」ではなく「入口」の問題です。契約時にしっかり説明しておくことで未然にトラブルの発生を防ぐことができます。
契約時の説明に加えて、入居するときと退去するときの立ち合いも怠ってはいけません。汚れたところ、壊れたところがないか、入居者といっしょに確認しましょう。なぜなら、汚損・破損を証明する義務は大家さんにあるからです。
レンタカーの場合、借りる前と返すとき、いっしょにキズの確認をします。これと同じことです。立ち合いのときは「間取り図」を使って、汚れ、キズをいっしょに確認します。それを必ず書面に残し、写真を撮って入居者から署名捺印をもらうなど、しっかり証拠を残すようにしましょう。