「敷金トラブル」の沿革(敷金返還問題の分析)
今すぐ始められる空き室対策【No.38】

敷金返還の原則

■賃貸住宅経営セミナー【詳細編⑱】

 入居者が退去したあと、部屋のメンテナンスには「少額短期保険」が利用できます。それに加えて入居者から預かった「敷金」も使えます。

 

 この「敷金」は、退去時にすべて返還しないとトラブルになると思われているかもしれません。たしかに民法では、「家賃の滞納」や請求するべき「修繕費」がなければ全額返すことになっています。

 

 「家賃の滞納」に関しては、滞納があるかないか、明確なので問題になりません。しかし、問題は修繕費です。これが「敷金返還」のトラブルになりやすいのです。

 

 民法では、入居者の故意・過失による汚損や破損は入居者の負担となります。だからその場合は、敷金から差し引いても問題ありません。一方、通常の損耗や経年劣化は大家さんの負担になるとされています。

 

 しかし、実は契約の特約や条項を工夫することで、これも敷金から差し引くことができます。

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大家さんを悩ました「後出しじゃんけん」

 たしかに数年前までは「敷金返還トラブル」による訴訟が増えていました。悪質な入居者対策として「退去時のクリーニング代・修理費は敷金から差し引く」という特約が無効とされた判例も多く出ました。

 

 部屋の中をカビだらけにして、そのまま退去する入居者は少なくありません。それでも賃借人が守られたのです。どんなに部屋を汚されても「敷金」を全部返さないといけない。大家さんが全部自費でメンテナンスをする、という理不尽がまかり通っていました。

 

 この元凶の背景には、「少額訴訟制度」と「消費者契約法」があります。特に「消費者契約法」が問題でした。お互いに納得して交わした契約でも、入居者に不利な契約であれば無効にできる、という法律です。つまり、大家さんに有利な特約・条約は、はじめからなかったことにされてしまうのです。

 

 まるで「後出しじゃんけん」です。入居するとき約束したことを、退去するときは簡単に反故にできるのです。この法律で守られた「後出しじゃんけん」で、多くの入居者が部屋を汚したまま退去しました。1 円も払わずに約束を破ることが法律で許されていたのです。

 

 それで多くの大家さんが泣き寝入りしていましたが、さすがにこのような理不尽な状況は長くは続きません。平成 23 年に最高裁判所からこの「後だしじゃんけん」を否定する判例が3件出されました。

 

 このとき問題になったのが「敷引き特約」です。通常の損耗とか経年劣化関係なく、「住んだ年数に応じて、一定の割合を敷金から差し引く」という関西地方に多い特約です。

 

 最高裁判所がこの特約を有効と認めました。これ以降は、すべてではありませんが、「後出しじゃんけん」が否定されています。

 

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