たとえ建物の価値を上げるような資本的支出でも、「特例」を使えば節税でます。しかし、3 年毎のメンテナンスではかなりの費用負担になります。それにもかかわらずマメにメンテナンスをしている大家さんがいるのは事実です。
たとえば、33 部屋ある鉄骨鉄筋コンクリート造をモデルケースにします。
屋上防水のメンテナンスで約 30 万円、外壁で約 70 万円、これらに加えて足場代もかかります。大家さんにとっては大きな負担のはずです。これを 3 年毎に行っている大家さんは、よほど資金に余裕があるのでしょうか。
実は、この費用の出所に秘密があります。それが「火災保険」です。
ほとんどの大家さんが所有されている建物に「火災保険」をかけて保険料を払っていると思います。しかし、これをフル活用している大家さんはまだ多くありません。
現在、もらえるはずの保険金をもらっていない人は、約 80%もいると言われています。一人平均、約 150 万円になるそうです。
2 割ほどの人しか「火災保険」を活用できていない原因として、「火災保険」に対する誤解があると思います。
「火災保険を使う」という話をすると「火事にもなっていないに火災保険を使うなんて…」という反応が返ってきます。「保険を使うと保険料が上がるのでは…」という人もいます。
しかし、それらはすべて間違った先入観です。「火災保険」は「自動車保険」とは違い等級制がないので何度使っても保険料は変わりません。保険範囲は火事による被害だけでなく、台風や大雪など自然災害にも対応しています。