金銭的信用を示す「財産的基礎」
建設業許可をわかりやすく解説! 【No.60】

財産的基礎の要件を満たすことの証明方法

建設業許可の最大の目的は「発注者の保護」です。

 

請負契約を締結した後に建設業者が倒産したり、技術力不足が発覚すると、発注者は時間的にも金銭的にも大きな損害を被ります。

 

そのため、経営力と技術力を担保するために経管や専技の存在が必要とされます。

 

さらに、建設業者には金銭的信用も求められます。

 

その信用を示すために「財産的基礎」があるかどうかが審査されます。

 

財産的基礎の要件は「一般許可」と「特定許可」で異なり、特定許可は発注者保護に加えて下請業者保護の目的もあるため、より厳格です。

 

 

●一般許可の財産的基礎要件(次のいずれかを満たすこと)


ア 自己資本の額(純資産合計)が500万円以上あること
イ 500万円以上の資金調達能力があること
ウ 許可申請直前の5年間に許可を受けて継続して建設業の経営をしていたこと

 

証明方法としては、貸借対照表や開始貸借対照表、預金残高証明書、融資可能証明書などを提出します。

 

更新時には、5年間継続して経営していれば財産的基礎の確認は省略されます。

 

 

●特定許可の財産的基礎要件(次のすべてを満たすこと)


ア 資本金の額が2,000万円以上あること
イ 自己資本の額(純資産額)が4,000万円以上あること
ウ 欠損金額が資本金の額の20%以下であること
エ 流動比率が75%以上であること

 

欠損金額は法人の場合、繰越利益剰余金がその他剰余金を上回る額を指します。

 

個人事業主の場合は事業主損失が事業主仮勘定から事業主貸勘定を引いた額に利益留保性の引当金を加えた額を上回る場合です。

 

流動比率は「流動資産÷流動負債×100」で算出します。

 

 

【まとめ】


建設業許可の財産的基礎要件は、一般許可では「自己資本500万円以上または資金調達能力」、特定許可では「資本金2,000万円以上・自己資本4,000万円以上・欠損20%未満・流動比率75%以上」となっています。

 

2025年改正では特定許可の下請金額基準が引き上げられましたが、財産的基礎要件自体は従来通りです。

 

許可申請を目指す場合は、最新の基準を踏まえ、財務資料を整えておくことが不可欠です。

 

 

 

※財産的基礎要件に関しては、【No.6】の記事もご参照ください

 

 

建設業許可クイズ】の正解:A

 

 

 

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また、申請時に提出する添付資料は、都道府県ごとに違うものが多いので、申請前にしっかり確認しておかなければ、せっかく申請に行っても、補正をして後日再提出することになります。納税証明書や残高証明書など、証明書類には有効期限があるので、何度も再提出をしていると、そのうち期限が過ぎて再度取り直すことになってしまいます。

 

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