現在の制度上は「営業所技術者」と呼ばれていますが、建設業界では慣例的に「専任技術者(専技)」という呼称が広く使われています。ここでも便宜上、専技と表現して解説します。
専技は営業所に常勤することが求められているため、原則として主任技術者や監理技術者など現場の技術者と兼任することはできません。
しかし、特に小規模な会社では社長が経管と専技を兼ねつつ現場にも出るケースが一般的です。
人員不足が深刻な建設業界の実情を踏まえ、専技を営業所に「閉じ込める」ことは現実的ではないため、一定の条件を満たす場合には現場技術者との兼任が認められています。
● 兼任の原則と例外(非専任工事の場合)
現場技術者に専任が求められない非専任工事であれば、兼任が可能です。
その条件は、まず、その専技が所属する営業所において請負契約が締結された工事であり、工事現場と営業所が近接しており常時連絡がとれる体制が整えられていることです。
さらに、当該工事が専任を要する基準額未満でなければなりません。
この専任を要する基準額は、令和7年2月1日施行の最新情報では、建築一式工事以外は4,500万円未満、建築一式工事は9,000万円未満の工事であれば兼任可能です。
● 専任工事における兼任特例(ICT活用)
最新の改正(令和6年12月13日施行)では、専任基準額以上の工事であっても、情報通信技術(ICT)を活用することで、営業所専技が現場の監理技術者等を例外的に兼任できる特例が設けられました。
ただし、兼任できるのは建築一式工事以外は1億円未満、建築一式工事は2億円未満の工事に限り、兼任現場数は1現場のみと制限されています。
これにはICT技術の活用や連絡員の配置など、適切な施工体制の確保が求められます。
● 専任性が認められないケース
以下のいずれかに該当する場合は、営業所の専任技術者として認められません。
現住所から営業所への通勤が常識上困難なほど遠距離にある場合、またはすでに他の営業所や他の建設業者の専任技術者になっている場合は認められません。
また、管理建築士や専任の宅地建物取引士など、他の法令により別の場所で専任が求められている場合も不適合です(ただし、同じ営業所内で兼務しているときは除きます)。
さらに、他の法人の常勤役員や国会議員など、常勤を要する他の職務についている場合や、パートや契約社員など有期の雇用契約を締結している場合も認められません。
※専技の要件については、【No.5】の記事もご参照ください
【建設業許可クイズ】の正解:B