建設業許可の27種類の専門工事のうちの「さく井工事」を請け負う業種を「さく井工事業」といいます。「さく井工事」とは、「さく井機械等を用いてさく孔、さく井を行う工事又はこれらの工事に伴う揚水設備設置等を行う工事」とされています。
「さく井」は「さくせい」と読み、漢字にすると「鑿井」と書きますが、「鑿」の字が28画もあり難しいので、「さく井」と表記されます。「鑿」は訓読みでは「のみ」と読みます。木に穴をあける道具の「ノミ」のことです。
「さく井工事」は穴を掘って井戸などの設備をつくる工事で、「ボーリング工事」と呼ばれることもあります。ちなみに「さく孔」とは、爆薬で爆破破砕させるために、爆薬を入れる孔(あな・すきま・くぼみのこと)を開ける作業のことです。
さく井工事には主に「ロータリー工法」「パーカッション工法」「エアーハンマー工法」の3つがあります。
「ロータリー工法」は「トリコンビット」という刃先を回転させて、切削・破砕しながら掘削する工法で、かなり硬い岩盤でも掘削できます。「パーカッション工法」は、ワイヤーロープの先端に掘削ビットを設置し、ロープを上下に動かして掘削する工法で、やわらかい地層に向いています。「エアーハンマー工法」は圧縮空気を送り込みながら先端部の掘削ビットで掘削する工法で、規模が小さい工事で7採用されています。
「さく井工事」の工事例は以下のとおりです。
■工事例
さく井工事、観測井工事、還元井工事、温泉掘削工事、井戸築造工事、さく孔工事、石油掘削工事、天然ガス掘削工事、揚水設備工事
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