太陽光発電システムを設置する工事を請け負う場合に必要な許可業種は、「電気工事業」だと思われる方も多いと思いますが、これに関しては多少複雑なので注意が必要です。もちろん、太陽光発電システムの設置工事一式を請け負う場合の業種は「電気工事業」になりますが、基礎部分や架台部分の設置のみを請け負う場合や太陽光パネルを固定する工事のみの場合の業種は「とび・土工工事業」になります。
また、太陽光エネルギーを直接電気に変換するシステムの工事業種は「電気工事業」ですが、集熱器を使って太陽光エネルギーを温水に変換するソーラーシステム設置の業種は「管工事業」になります。余談ですが、エアコンの設置も電気屋さんが請け負うことが多いので、一見「電気工事業」だと勘違いされやすいですが、エアコンは空調設備なので、この工事業種も「管工事業」に該当します。
太陽光発電システムの中には、太陽電池が組み込まれた屋根材を使用して屋根と一体化されている太陽光パネルもありますが、これらを設置する場合は、「屋根工事業」の許可が必要になります。さらに、これら太陽光発電システムを含む建築物や工作物を一括して請け負う場合は、専門工事ではなく一式工事となりますので、「建築工事業」や「土木工事業」の許可が必要です。
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