起業を考えている方との相談会で「経営者として一番必要な資質は何ですか?」と尋ねられることがあります。それは業種や会社の規模によっても変わると思いますし、また、時代によっても大きく変化している気がします。強いリーダーシップを求められる一方で、「聞く力」が重要視されることもあります。
それでも「一番」は何か?と問われれば、私は「柔軟な発想力」と答えます。いろいろな情報が溢れ、価値観が多様化していると言われ始めてから数十年経ち、このコロナ禍によりますます「何が正解か?」わからない時代になっています。
かつては他社の「成功事例」をまねることが「正解」とされていた時代もありましたが、今は前例がないことを試行錯誤しながらやっていかなければ、他社と差別化することができない時代になっています。こんな時代だからこそ経営者に求められるのは「柔軟な発想力」です。いつまでも昔の「正解」や「成功事例」にしがみついている場合ではありません。
ただ、試行錯誤するとは言っても、とりかえしのつかない失敗を繰り返していては経営が逼迫してしまいます。大切なのは「小さな失敗」を繰り返すことです。常識にとらわれない自由な発想で、小さく失敗しながら微調整を繰り返すことで、リスクを軽減しながら前例のない斬新なビジネスモデルを構築することができるのです。