人は気が緩むと「財布のひも」も緩む
会社経営のヒント【No.48】

「経営者はコドク」と思ったら読むコラム

心理学編(14)テンション・リダクション効果

 私は最近、ちょっと気になった本はネットで買うことが多くなりましたが、やはり現金ではないとはいえ、「お金を払う」という行為には少し緊張感を伴います。商品を「カート」に入れて「購入する」のボタンを押し、買い物を終えるとようやくその緊張感から解放されます。

 

 そのあと画面を見ると「いっしょによく購入されている本」が並んでいます。「クロスセル」とは頭ではわかっていても、先ほど注文した本と合わせて読むと知識が深まりそうな気がして「ついで買い」をしてしまいます。

 

 人は緊張(tension)の度合いが低減(reduction)すると気が緩んでしまいます。校長先生が「家に帰るまでが遠足です」をくぎを刺していたのはそのためです。これを「テンション・リダクション効果」といいます。

 

 気が緩むと、いわゆる「財布のひも」も緩みます。マーケティングでは、これを利用します。

 

 たとえば、あるお店で「焼肉定食」を注文したとします。注文を終えて少し緊張感が緩んだところで店員さんが、「ごいっしょにキムチはいかがですか?」というクロスセル。続けて、「プラス50円でワカメスープをカルビスープに変更できます」とアップセルに持ち込む、という手法はハンバーガー店やラーメン店でも行われています。

 

 スーツを買いに行って、あれこれ試着し、ようやく購入する1着を決めてホッとしたところで、「2,000円のシャツストッパーがスーツ購入のときでしたら500円でつけられます」とか、「スーツをお買い上げの方は、ワイシャツ、ネクタイ、ベルトを半額でご購入できます」というような「アンカリング効果」との合わせ技もよく見られます。

 

 アップセル・クロスセルの営業手法だとは頭ではわかっていても、私自身も本当によく「ついで買い」をしてしまいます。「家に帰るまでが買い物」ですので、せめてお店を出るまでは緊張感を保って、「気」も「財布のひも」も緩めないようにしたいと思います。

 

←prev.【No.47】もともと人が持っている「思い込み」が錯覚を引き起こす

 

next→【No.49】人は混乱すると「衝動買い」に走る

 

会社経営の基本【MAP】目次ページ

682341_s

【電話受付】

9:00~18:00(月~土)

定休日:日曜・祝日

※メール・お問合せフォームからは、

 毎日24時間受け付けております!

 

お近くの「無料相談室」をご指定頂くか、

ご要望があれば、ご自宅・会社または

お近くのカフェまで出張します。

 

【無料相談室】

■JR中央線「八王子駅」徒歩5分

八王子市子安町4-15-19 101

■JR中央線「日野駅」徒歩16分

日野市神明2-14-1 1-102

■小田急線「鶴川駅」徒歩6分

川崎市麻生区岡上1-13-15 103

会社を含めた組織を運営・経営していると、予期しない様々な壁にぶつかり、どちらに進むべきか?どのように対処するべきか?という判断に迫られることが多いものです。

 

私自身も行政書士事務所を運営し、会社経営・マーケティングを学びながら、多くの経営者様の経営サポートをさせていただいております。

 

そのような経験やその中で考えたことをご紹介することで、少しでも組織経営のヒントをご提供できれば、と思いこの記事を書いております。

 

「会社経営」「会社設立」「マーケティング」について何か疑問に思う事やご相談などございましたら、お気軽に下記「お問合せフォーム」でご連絡ください!

 

多摩シェルパ行政書士事務所

〒192-0904

東京都八王子市子安町4-15-19

大久保ビル301号室

 

代表行政書士 馬場猛寿( ばば たけひさ )

ホームページはこちらから!

 

【別テーマの記事】

● 賃貸住宅経営セミナー(大家さんのための空き室対策)

● 建設業許可をわかりやすく解説!(許可要件と申請のポイント)

Contact

お問い合わせ

RELATED

関連記事