先に与えた情報が人の「判断基準」を左右する
会社経営のヒント【No.44】

「経営者はコドク」と思ったら読むコラム

心理学編(10)アンカリング効果

 「アンカー」とは船の錨のことで、錨のように綱引きの列の一番最後でチームを引っ張る役を「アンカー」と呼んだことから、陸上やリレーの最後の選手も「アンカー」と言われるようになりました。

 

 もともと「アンカリング」という言葉は、錨(アンカー)で船を固定することを指しますが、マーケティングでは、先に得た情報が基準(アンカー)となり、判断を引っ張られる心理現象を「アンカリング効果」と呼んでいます。

 

 たとえば、小学校時代、学校でいくつかのテストをまとめて返却されて親に見せるとき、悪い点数のテストから順番に見せた、という人は少なくないと思います。これは、最初に見せる点数を親の基準(アンカー)にすることで、最終的に好印象を与えようとした、まさに「アンカリング効果」を狙った手法ですね。

 

 「通常10,000円のところを本日限り3,000円でご提供します」というように値引き前の10,000円を基準(アンカー)にして、それよりも安い数字を見せることでお得感を引き出すのがビジネスにおける「アンカリング効果」の典型です。見積書を見せるときに、最初から値引きした額を見せるのではなく、値引き前の金額(アンカー)を示す、ということもおそらく誰もがやっていると思います。

 

 営業において、商品・サービスを紹介する前に、自社の特徴を説明して、「年々ユーザー数が増えている会社だ」とか「専門性の高い会社だ」という情報(アンカー)で信用性を高めることで、商品・サービスを売りやすくするのも「アンカリング効果」の例と言えます。

 

 ただ、「アンカリング効果」についてもあまり盛りすぎると「景品表示法」違反になったり、安くした値段が定着してしまうと、その安い値段が基準(アンカー)になりお得感が薄くなる可能性がありますので、くれぐれも注意して活用してください。

 

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私自身も行政書士事務所を運営し、会社経営・マーケティングを学びながら、多くの経営者様の経営サポートをさせていただいております。

 

そのような経験やその中で考えたことをご紹介することで、少しでも組織経営のヒントをご提供できれば、と思いこの記事を書いております。

 

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