「バンドワゴン効果」とは、「勝ち馬に乗りたい」という心理現象で、選挙の際に有利な候補者に投票したくなる心理を表したものでした。この意味からすると「バンドワゴン効果」の反対を「アンダードッグ効果」といいます。
アンダードッグとは「かませ犬」のことで、選挙のときに不利な候補者を応援したくなる心理のことです。日本でいう「判官びいき」と同じです。「バンドワゴン効果」も「アンダードッグ効果」も、有利・不利という情報がもたらす効果ですので、これらを合わせて「アナウンスメント効果」と呼ぶこともあります。
ただ、「バンドワゴン効果」という言葉は、選挙の有利・不利だけではなく、「みんながやってること」をやりたい、とか「みんなが持っているもの」が欲しい、というような流行やトレンドの情報によって購買意欲を高める効果にも使われています。
この意味でいうと「バンドワゴン効果」の反対を指す言葉として「スノッブ効果」が使われています。「スノッブ」とは「紳士気取りの偽貴族」のことで、他人と違うことをして目立ちたがる人表す言葉です。そこから「みんなが持っているもの」「みんながやっていること」をあえて避けて、「少数派」を選択したくなる心理現象を「スノッブ効果」と呼んでいます。
「季節限定」とか「ここでしか手に入らない」「世界に10台しかない」というキャッチを目にしたことがあると思いますが、まさしくこれは「人が持っていないものが欲しい」という「スノッブ効果」を狙ったものです。
「スノッブ効果」を使って販売促進を図る場合は、販売期間や販売数をうまくコントロールする必要があります。「希少価値」こそが「スノッブ効果」にとっての付加価値だからです。これを怠って販売期間や販売数を偽って広告すると、「景品表示法」などの法律に抵触するので、くれぐれもそのようなことはしないように気をつけてください。
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