子どもが「みんな持っているから私も買って!」と言うと、昔の親は「ウチはウチ、ヨソはヨソ」と突っぱねることが多かったと思いますが、今は「うちの子だけ持ってないとかわいそうだから…」と買ってあげる親が多いと聞きます。(正確な統計は知りません…)
「みんながやってること」をやりたい、とか「みんなが持っているもの」が欲しい、という心理現象を「バンドワゴン効果」といいます。「バンドワゴン」とは、パレードの先頭で行列を率いる楽団車のことで、もともとは選挙のときに多くの支持者を集めている候補者に投票したくなる心理現象を「バンドワゴン効果」といいました。
行列ができているお店にあえて行って並ぶとか、最近では「眠りの質を高めるから…」と、ある乳酸菌飲料がよく売れているようですが、このように日常でも「バンドワゴン効果」が見られます。
マーケティングでは、「97%の人が満足した」とか「全米が泣いた」のように多数派であることをチラシのキャッチに入れたり、SNSで拡散させて売上向上を図ります。また、「お客様の声」を紹介することも「バンドワゴン効果」を狙ったものだと言えるでしょう。
ただ、人の心理というのはそう単純ではなく、この「バンドワゴン効果」とは真逆の心理現象もあるので、その両方を知った上で活用しなければなりません。逆の心理現象についてはこのつぎの記事で紹介します。
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