マーケティングではつねに「お客様の視点」に立たなければなりません。だから、「お客様満足度アンケート」などを実施して、お客様の声を集めようとします。今回は、この「お客様アンケート」の効果性について考えます。
ほとんどのマーケターが「お客様は意図的に商品を選んでいる」という前提でアンケートを行っています。また、お客様自身も「自分の判断で決めている」と思い込んでいます。
しかし、お客様を動かしている大きな力は、無意識(潜在意識)なので、本当の理由はお客様自身でもわかっていないことの方が多いのです。実際、私自身もアンケートに答えることがよくありますが、「本当かな…?」と、自分を疑いながら回答しています。
「お客様アンケート」がまったく無駄だとは思いませんが、アンケート結果が必ずしもお客様の本当の声ではない可能性があることを理解して分析しなければ、間違った結論を出してしまうかもしれません。
余談ですが、「お客様アンケート」で思い出したことがあるので書きます。
最近、私が提携している会社(2社)から「お客様アンケート」と称してうちに営業マンが来たのですが、明らかにアップセル(商品・サービスのグレードを上げて単価を上げること)・クロスセル(別の商品・サービスを売って単価を上げること)が目的でした。
さすがに、このような嘘の売り込みに「お客様アンケート」を利用すると、一発で信頼を失うことになりマイナスの効果性しかありませんので、姑息な営業手法として使うのはNGです。