これからマーケティングの話を中心に、会社経営について書いていきますが、スタートラインに立つ心構えといいますか、もし勘違いしているなら、まず考え方を変えなければならないことがあります。
それは、「いい商品、いいサービスだから売れる」というわけではない、ということです。わかっている人にとっては初歩的すぎることなのですが、私もかつては「いいサービスを提供していれば自然にお客様は集まってくる」と当たり前のように思っていました。
私は35年以上学習塾業界で、個人事業主として、校舎責任者として、会社役員として校舎運営に携わってきましたが、最初の10年くらいは、「いい授業を提供できれば、生徒が勝手に増える」と思い、授業研究や講師育成にだけ力を入れていました。そのおかげで(手前味噌ですが…)生徒たちの成績上昇や合格率から考えるとかなり高水準レベルのサービスを提供できていたと思っています。しかし、それに比例して生徒増員ができたか?というとそれほどでもありませんでした。
成績が上がった生徒や親の口コミもなくはありませんでしたが、それ以外の新規顧客を獲得できなければ、大きな生徒増員にはつながらないのです。しかし、私たちに全く関わりのない人たちにとって私たちは存在していない、に等しいいのです。つまり「知らせる努力」が必要なのです。
「いい商品、いいサービスを提供する」というだけでは、まだまだ「自分目線」です。常に「お客様目線」で考える習慣をつける・・・それがマーケティングのスタートラインに立つときに忘れてはいけない考え方です。